日本の主力産業といっても過言ではない製造業。国内GDPの約2割を占めており、日本経済にとってなくしては成り立たない重要な役割を果たしています。
サービス業のほうも外国人観光客の増加により将来性がある産業ですが、やはり日本の工業力のポテンシャルというものは素晴らしいものがあり、歴史を振り返るとイギリスの産業革命からはじまり後手後手の状態から工業化がスタートし、たった数十年で世界有数の工業大国に発展したことは世界広しといえども例外なことです。
そんなすごい工業力と魅力のある日本の工場の仕事を紹介し自分が転職する際に、適しているかどうかを検証していきましょう。
工場・製造業の仕事どんな種類があるのか
製造業の仕事といっても、機械工業、化学工業、食料品工業、繊維工業、その他の工業と多岐にわたります。また、比較的に重いものを生産する金属類は機械工業、化学材料を扱う化学工業を合わせて重化学工業ともいい、消費される製品を生産するその他の工業を軽工業といいます。
工場・製造業の仕事の内容とは
ここでは、現場の仕事をメインに解説しますので予めご了承ください。
製造業の仕事は、自動車部品であろうがお菓子であろうが基本、生産の流れは同じです。
大まかにいうと、材料をラインまで搬入し、ライン工程で加工や組み立て製品を作っていきます。完成した製品を検査工程で検査し合格となったものを梱包します。最後にパレットに積み、荷造りしてフォークリフトでトラックの受け入れ先まで運搬していくという流れになります。
現場の仕事は製造のほかにも、生産管理や設備保全などの仕事があります。
工場・製造業は資格がいるのか
ざっと説明しましたが工場の仕事には危険が伴うため、様々な資格があります。一つひとつ解説していくと膨大な文字数になるので、ここでは潰しが効く代表的な資格を解説していきます。
なお、ライン工程の仕事は機械操作(オペレーター)をすることもあり、無資格でも仕事はできますのでむやみに資格を取得する必要はありません。
フォークリフト
どこの工場にもある、フォークリフトです。私は教習所でこの資格を取りましたが、教習所の中でもダントツに受講者が多く工場勤務の方が多かったです。
昔は正直いいまして、無資格の人でもフォークリフトを運転していましたが、今現在、無資格の運転は許されないでしょう。もし、事故が起きた場合、責任者及び代表者は重い処罰が下されます。
この資格を持っていれば、仕事の幅が広がりとても役に立ちますので、おすすめできる資格です。
アーク溶接
アーク溶接とは、「アーク放電」という電気現象を利用し、金属を溶かして接合する溶接法です。
製造業では、数ある溶接の種類の中で「アーク溶接」の使用頻度が高く、講習を受ければ簡単に資格を取得することができます。
私の知人で工場勤務の方で、「アークの資格を持っている人いない?」と声がかかるほどです。
玉掛け(クレーン)
玉掛けとは、クレーンなどに荷(物品)を掛け外しをする作業のことをいいます。荷を掛け外しするだけではなく、ワイヤー選定やクレーン運転者に合図を送ったりなど危険を伴う作業ですので資格は必須となります。
一方、クレーンとは荷(物品)を動力を用いてつり上げ、これを水平に運搬することを目的とする機械装置です。重量物を取り扱うことになり、労働災害を防ぐため資格は必須となります。
製造業で使用する場合、天井クレーン(ホイスト式)の使用頻度が多く、玉掛けとクレーンとの1人作業になるので、2つセットで資格を取得するのが一般的です。
自分が本当に工場の仕事に向いているか?
どんな仕事でも、慣れるのに時間がかかります。私も製造業と介護の仕事を同時にやってきたのですが、両方とも全く畑違いの仕事でしたので気持ちを入れ替えるのが大変でした。慣れてくれば逆に気分転換になりそれなりにやりがいもありました。
工場に転職したら時間はかかると思いますが、まずは慣れることです。どうにも耐えられなかったら仕事を変えるしかないのですが、唯一、製造業の良い点は一人で黙々と作業ができる点です。介護は人とのコミュニケーション力や信頼関係が重視されますが、コミュニケーションが苦手、一人で作業をするのが好きという人には向いている職種だと思います。
まとめ
工場・製造業の仕事は様々な種類があり、基本仕事の流れは共通するところがあります。体力に自信があれば機械工業へ転職すればいいし、細かい作業のほうがいいと思えば、家電などの部品工場へ転職すればよいと思います。
仕事選びの選択肢を広げたければ、資格取得もひとつの方法ですし、その分野の資格を所持していれば面接をする際に、自己アピールにつながり強みになります。