長年、介護職として様々な職員の方々と関わってきました。私は訪問介護員(ヘルパー)の事業所に従事しており、施設で働いている職員の方と比較するとヘルパーの年齢層は高いです。
施設の形態別によって職員の平均年齢も違ってきますし、実際に定年退職後に第二の人生として介護職に従事される方もおります。54歳と限定的なタイトルになってしまいましたが、そこはあまり気にせずに介護職に転職できるのか解説をしていきます。
職種別 介護職員の平均年齢
介護職の平均年齢は42.0歳とされており、全産業の労働者の平均年齢は43.5歳です。平均よりも少し若いですが、決して若い方が多い業種ではありません。介護職は、40代・50代の方が活躍しているといえます。
そして、介護職の男女比は、施設全体で女性が73.0%、男性が23.3%となり、訪問介護員(ヘルパー)ついては、女性が88.6%、男性が7.0%です。どちらにしても女性のほうが圧倒的に多いことがわかります。
それでは、職種別の介護職員の男女比をみていきましょう。
●訪問介護職員(ホームヘルパー)
高齢者・障がい者の自宅に訪問し介護サービスを行っていきます。仕事内容としては、身体介護(入浴介助・排泄介助・食事介助など)と生活援助(調理・掃除・洗濯・ベッドメイクなど)です。
○平均年齢 54.3歳
○男女比 女性88.0% 男性9.8%
○就業形態 正規職員21.8% 非正規職員75.2%
●介護職員
特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、グループホーム、デイサービスなどの施設で介護サービスをする仕事です。デイサービス以外は夜勤があります。
○平均年齢 45.1歳
○男女比 女性73.6% 男性24.7%
○職業形態 正規職員になる場合、介護福祉士の免許を必要とする施設もあります。
引用元:介護求人ナビ『職種別 介護業界の平均年齢は? | 介護求人ナビ 介護転職お役立ち情報』
実際、私が働いている事業所(訪問介護)は、40代~70代の方が働いており、男女比は女性8割、男性2割です。
54歳からの介護職は体力的にキツイかどうか?
54歳といっても体力的、精神的に個人差があり断定できませんが、施設だと就業時間中は外出はできませんが収入は安定しています。訪問介護の場合は、非常勤の場合ですと軒数によって1軒いくらと収入が決まってきますから、ある程度、自分で時間の調整ができ家事と仕事が両立することができます。
訪問介護員の50歳代の女性で、総支給30万円近く稼いでいる方もいます。給与については各事業所によりバラツキがあり、非常勤の方でもボーナスが支給される事業所もありますから一概にはいえません。
無資格・未経験でも介護職に転職はできるのか?
国内の高齢化にともない、介護職の人材不足が深刻な問題に直面しています。当然、有効求人倍率が高く、就職を希望する人より企業の採用枠の方が多い状態となり、介護職は転職しやすく、仕事がみつかりやすい状況です。
いくら人材不足といっても、すぐに正社員へ転職できるというわけでもなく、中には介護福祉士の免許がないと正社員へ採用できない事業所もあります。わたしの知人では、無資格・未経験でしたが障がい者の施設へ転職し、そこで初任者研修の資格を取得し、正社員に採用されたケースもあります。
介護職に転職できたのに私だけ浮いてしまうのではないか?
せっかく、転職できたのに未経験だし右も左もわからず正直、不安だわ
これは、誰しも緊張や不安はあります。かえってないほうが珍しいです。私も初めは介護経験がないので不安で仕方がなかったです。事業者側もせっかく新しい人が入ってきたのに、すぐに辞めてしまっては困るので、担当者が手取り足取り教えてくれます。
但し、一番注意したいのは、人の出入りが激しい事業所は選択しないことです。企業はコンプライアンスなどの社会的ニーズを求められていますが、未だにそういった事業所があるのは現実です。
良い事業所に転職できるよう、担当者に相談することがとっても大事だね。
年齢に関係なくキャリアアップができる
この介護業界において、他の業種と違う唯一の点は、年齢に関係なくキャリアップができる点です。まずは、初任者研修の資格から修得し、次は実務者研修の資格を修得、その次に介護福祉士の免許を修得する流れになります。最終目標は、ケアマネジャーの資格を修得をするのが一般的な流れです。
●介護職の資格のステップアップ
まとめ
介護職は、他の業種と比較して年齢層が高いところです。私みたいに全く畑違いの仕事をしていた人も多く54歳からの転職は問題はないです。介護業界の中でも、とくに訪問介護事業所は年齢層が高く、自分と年が近い人と仕事がしたいと思えば訪問介護はオススメです。
但し、訪問介護は初任者研修の資格がないと転職できないので、予め資格を修得しなければなりません。
客観的データと個人の見解との解説となりましたが、一つの参考として収めて頂ければ幸いです。少しでもお役に立てればという思いで記事を執筆しました。ありがとうございました。